がんは40年以上日本人の死因第1位で、その中でもかかる人の割合が多いのが肺がん。
芸能界でも男女問わず多くの方が肺がんのために亡くなりました。
この記事では芸能人や有名人の、肺がんで亡くなった時期や病状をご紹介します。
肺がんとは
まず、肺がんとはこんな病気です。
肺がんは、肺の気管、気管支、肺胞の一部の細胞がなんらかの原因でがん化したものです。進行するにつれてまわりの組織を破壊しながら増殖し、血液やリンパの流れにのって転移することもあります。転移しやすい場所はリンパ節、反対側の肺、骨、脳、肝臓、副腎です。
引用:がんを学ぶganclass.jp
肺がんは0~4までの5段階のステージで病気の進行度を表します。
→ステージの状況を確認する
ステージ0:がんが粘膜内にとどまり転移していない。早期発見と言われる。
ステージ1:4cm以下の小さながんがあるが、転移していない。早期発見と言われる。
ステージ2:7cm以下のがんがある、または一部リンパ節に転移している。早期~進行の間の状態。
ステージ3:7cm以上のがんがあるか、リンパ節や臓器に転移がある。進行がんと言われる。
ステージ4:肺から離れた臓器に転移し、呼吸困難や痙攣が出ることも。最も進行している状態。
肺がんで亡くなった男性芸能人(有名人)12名はこちら
肺がんが原因で亡くなった芸能人や有名人の方々はこちら。
肺がんで亡くなった芸能人や有名人12名を見る
- 寺田農(享年81歳)
- 頭脳警察PANTA(享年73歳)
- 上岡龍太郎(享年81歳)
- 市川左團次(享年82歳)
- 団時朗(享年74歳)
- 水木一郎(享年74歳)
- 三遊亭円楽(享年72歳)
- 高畑勲(享年82歳)
- つかこうへい(享年62歳)
- 筑紫哲也(享年73歳)
- 青木雄二(享年58歳)
- 渥美清(享年68歳)
肺がんになった時期や病状などを順番にご紹介していきます。
寺田農(享年81歳)
寺田農さんは2024年3月14日に肺がんで亡くなりました。
ちなみにいつ患ったのかに関しては明かされておらず、闘病をしながら仕事を継続されていたようです。
頭脳警察PANTA(享年73歳)
ロックバンド「頭脳警察」のボーカルであるPANTAさん。
2021年9月に体調を崩し、肺がんと診断されます。
病名は伏せて長期療養しながらステージに立ち続けました。
2023年6月14日が最後のライブ出演となり、7月7日に73歳で亡くなりました。
上岡龍太郎(享年81歳)
元タレントの上岡龍太郎さんは、漫才師やテレビの司会として活躍しました。
衰えた姿を見せたくないからと2000年に芸能界を引退。
2023年5月19日、肺がんと間質性肺炎のため81歳で亡くなりました。
公表はしていませんでしたが、闘病生活は10年にも及んだそうです。
市川左團次(享年82歳)
歌舞伎俳優の市川左團次(いちかわ・さだんじ)さん。
大河ドラマやバラエティー番組に出演したりと、歌舞伎界以外でも親しまれていました。
肺がんを公表せずお仕事を続けられますが、2023年1月の国立劇場が最後の舞台に。
右下葉肺がん(肺がんの一種)のため2023年4月15日に82歳で亡くなりました。
団時朗
「帰ってきたウルトラマン」の主人公、郷秀樹などを演じた団時朗さん。
2017年に肺がんと診断され、非公表で仕事を続けていましたが2022年末から病状が悪化。
2023年3月22日に74歳で亡くなりました。
生涯独身だった団時朗さんは、親族と事務所代表に看取られ旅立ったとの事です。
水木一郎(享年74歳)
アニメソング界の帝王と呼ばれた、歌手の水木一郎さん。
2021年4月、リンパ節と脳転移を伴うステージ4の肺がんと診断されたそうです。
放射線治療や薬物療法で治療を進めますが、2022年に入り新たな肺がんが発覚。
生涯現役を目標にステージに立ち続け、2022年11月27日も車椅子でライブに登場します。
しかし2022年12月6日、74歳で亡くなりました。
三遊亭円楽(享年72歳)
落語家の六代目三遊亭円楽さんは、晩年様々な病気にかかりました。
- 2018年10月:初期の肺がんと診断、その後脳とリンパ節へ転移
- 2019年7月:脳腫瘍を発症
- 2022年1月:脳梗塞を発症
- 2022年8月:肺炎のため入院
放射線治療や免疫療法などの治療を行いながら落語の舞台に立ち続けたそうです。
最後は肺炎から回復し、肺がんの治療を再開した矢先、2022年9月30日に72歳で亡くなりました。
高畑勲(享年82歳)
スタジオジブリのアニメーション監督である高畑勲さん。
2018年4月5日に肺がんのため82歳で亡くなりました。
2017年の夏頃に体調を崩し、その後は入退院を繰り返していたそうです。
2017年11月頃には歩く時に支えが必要なほどで、元気もなく別人のような様子だったとの話も。
遺作となった「かぐや姫の物語(2013)」は米国アカデミー賞長編アニメ映画部門にノミネートされています。
つかこうへい(享年62歳)
劇作家のつかこうへいさんは、かつてヘビースモーカーとして知られていました。
糖尿病の治療もあり禁煙したものの、2009年9月に肺がんと診断。
2010年1月には肺がんであることを公表し、抗がん剤治療を受けます。
演出を務める舞台は、病室でビデオを見て指示を出し最後まで仕事を続けたそうです。
2010年7月10日、62歳で亡くなりました。
筑紫哲也(享年73歳)
ニュースキャスターでありジャーナリストの筑紫哲也さん。
2007年5月に自身の報道番組で、初期の肺がんであることを告白します。
その後がんは全身に転移し、放射線治療や東洋医学で治療するも、激しい痛みとの闘いだったそうです。
最後は家族にみとられながら、2008年11月7日に73歳で亡くなりました。
青木雄二(享年58歳)
漫画家の青木雄二さんは、数十分で灰皿が山盛りになるほどの超ヘビースモーカーだったそう。
1990年に連載を始めた「ナニワ金融道」が1000万部を超える大ヒットを記録します。
その後漫画家を引退、2003年9月5日に肺がんのため58歳で亡くなりました。
亡くなった2ヶ月後に「僕が最後に言い残したかったこと」という本が発売に。
内容は病床65日間の最後のメッセージとの事で、闘病生活は長くはなかったようです。
渥美清(享年68歳)
俳優の渥美清さんは、代表作「男はつらいよ」シリーズで27年間主演を務めました。
しかし、幼い頃から様々な病を経験したようです。
- 小学生の頃:小児腎臓炎、小児関節炎、膀胱カタルを発症
- 1954年:肺結核にかかり、右肺を全て切除
- 1956年:胃腸を悪くし3ヶ月入院
- 1991年:肝臓がんが発覚
- 1994年:がんが肺に転移
- 1996年7月:肺の手術をするも、がんの転移が広がり手遅れの状態とされる
病状が進行しても映画に出演する様子は、主治医から奇跡だと言われるほど。
1996年8月4日、転移性肺がんのため68歳で亡くなりました。
お別れの会には共演者やファン4万人が駆けつけ、今でも多くの人に親しまれています。
肺がんで亡くなった女優やアイドル4人はこちら
肺がんで亡くなった女優やアイドルの方々はこちらです。
- 野際陽子(享年81歳)
- りりィ(享年64歳)
- 丸山夏鈴(享年21歳)
- 大浦みずき(享年53歳)
タバコは肺がん最大の原因として有名ですが、実は肺がん患者の1/4が非喫煙者という声も。
また、最近の研究では女性ホルモンが関係しているとも言われています。
女性ホルモン(エストロゲン)については、月経期間の長い(初潮が早く、閉経が遅い)女性や、エストロゲン補充療法を受けた女性に、肺がんの発症率が高いことが以前から報告されていました。
引用:オムロンヘルスケアhealthcare.omron.co.jp
有名人や芸能人が肺がんで亡くなった時期や当時の病状などをご紹介します。
野際陽子(享年81歳)
数多くのドラマや映画で活躍した女優の野際陽子さん。
2014年に早期の肺がんと診断され、治療するも2015年4月に再発。
合計2度の手術で肺を摘出、抗がん剤治療をしながら仕事を続けたそうです。
2017年6月13日に肺腺がん(肺がんの一種)のため81歳で亡くなりました。
出演したドラマ「やすらぎの郷」が放送されている最中での訃報に、驚いた視聴者も多かったでしょう。
りりィ(享年64歳)
歌手で女優のりりィさんは、「ドリカム」のボーカル吉田美和さんの義母でもあります。
2016年4月の定期検診で肺がんが発覚し、ドラマ撮影の仕事を最後に治療に専念。
入退院を繰り返しながら放射線治療を受けていたようです。
2016年11月11日、家族に看取られながら64歳で亡くなりました。
丸山夏鈴(享年21歳)
アイドルの丸山夏鈴さんは小学2年生で脳腫瘍になり、その後何度も手術を繰り返してきました。
2014年10月には脳腫瘍が肺に転移したことをブログで公表。
いつ呼吸が止まってもおかしくないと言われる状態の中、2015年2月にCDデビューを果たします。
亡くなる前日にもネットに動画を投稿し、最後までアイドルであり続けたそうです。
2015年5月22日、肺がんのため21歳の若さで亡くなりました。
大浦みずき(享年53歳)
ミュージカル女優で元宝塚歌劇団花組のトップスターだった大浦みずきさん。
2008年8月に脇の痛みで病院を訪れ「線維筋痛症」と診断されますが、薬を試しても痛みはひどくなる一方。
2008年11月に別の病院で検査したところ、手術ができないほど進行した肺がんが発覚したそうです。
抗がん剤で治療をされていましたが、発疹などの副作用も強く壮絶な闘病生活だったそう。
2009年3月には舞台に上がりファンに直接病名を打ち明けましたが、11月14日に53歳で亡くなりました。
肺がんの早期発見方法は?
早期の肺がんは自覚症状がないため、発見が遅れるケースが多いそうです。
厚生労働省によると、40歳を過ぎたら年一回は検診を受けることが望ましいとのこと。
人間ドッグなどでがん検診を受ける必要がありますが、早期発見できれば約8割が治ると言われています。
まとめ
肺がんで亡くなった芸能人や有名人の方々をご紹介してきました。
いかに早期発見できるかが、肺がん治療にとって重要なようです。
生活習慣に気をつけるだけでなく、定期的な検診も忘れずに受けたいですね。
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